第二回 僕は、変わりたかった…。
「太郎ちゃん!! どうして自殺なんか…」
 市内の中学校に通う少年・快物太郎は、この日5階建てのビルの屋上からダイブした。10数個所の骨折、打撲、内臓破裂。普通に機能していた肉体はこの瞬間に全て異常をきたした。しかし、医療技術が進歩したこの時代、この程度の怪我ならば全治3ヶ月…。快物太郎は、医者によって天国への階段を引きずり降ろされた。
 それから、自ら『死』を選んだ少年の体は、気持ちとは裏腹に驚くべき回復を見せた。そして退院した日から、また、『いじめ』の毎日が始まる。 『死』を止められた少年は、産まれ変わりたかった。

 ある日の深夜、太郎が松葉杖をつきトイレに向かっていると、部屋から声が聞こえてくる。








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